EUC基板完成(レジストマスク~部品実装)
今日は、EUC基板のレジストマスク方法を紹介します。
はっきりいって、めんどくさくて、気の長い作業なので、気の短い方には困難かと思われます。そのつもりでお読みください。
←これは、メーカー製の本物。
レジストマスク(ソルダーレジスト)は、半田がのってはこまる部分を絶縁性のインクを使ってマスクするもので、これが無いと、峡ピッチのパターンでは、あちこち半田が付いてしまうので、まともに部品を半田付けすることができません。また、銅はくの保護や、導電性の異物によるショートを防止するためにもレジストマスクは必需品です。
なかなか自分でレジストプリントをされる方も少ないので、やってみました。
ちなみにサンハヤトにも、レジストプリントキットがありますが、受注生産だそうです。
では、考えに考え抜いた所長式レジスト印刷方法を紹介・・・
まずは、木工ボンドと爪楊枝を準備
半田を付ける部分に、爪楊枝で木工ボンド(速乾がヨシ)慎重に塗ります。はみ出たら木工ボンドが乾いた後に修正します。
次にレジストインクを塗ります。
所長はサンハヤトのソルダーレジスト補修材(AYC-20GR)を使い、エアブラシで塗装することを考えました。
(失敗に気づくのは後ですが・・・)
こんな感じで、固まった木工ボンドの上から満遍なくレジストインクを塗ります。
刷毛でも塗れると思いますが、仕上がりを気にする方は、エアブラシがいいっすよ!
レジストインクが固まったら、カッターや、ピンセットを駆使して、木工ボンドを剥がすんです。
この作業が、場所によっては、ルーペで覗きながらで、片面1~2時間かかりますんで、気の短い方には向きません。
はいっ! これで完成!
しっしかし・・・
このレジストには落とし穴が・・・
レジスト補修材の小瓶を良く見ると書いてあるんですが、
「実装済み基盤用」 ん?どゆこと?
実は、耐熱が100度しか無いんです。このレジスト液。
試しに、レジストの上から半田をたらすと、せっかく塗ったレジスト液から普通に半田がついてしまうでは無いですか?
半田の温度は250度くらいなので、当たり前ですが・・・
こんなことにはめげない所長。
これまた考えた挙句、ラジコンエンジン機の塗装に使う「ウレタン塗料」を使うことにしましたっ。
「ウレタン塗料」とは、2液性の塗料で、車の塗装にも使われる対熱に優れた塗料で、基板の塗装に使うとは聞いたことありませんが、きっと使えると確信してやってみました。
これが大成功!
基板っぽい色の緑は持ってないので、青を使いましたが、なんだか良い感じに仕上がりましたよ!
基板が完成したら、表と裏のパターンをつなぎます。
所長は、φ0.6の穴を開け、φ0.6のリードを埋め込み、表裏を半田でつけました。
これで、両面基板の完成!
この後、パターンの酸化防止と、半田付けをよくするため、液状のフラックスを前面に塗れば、完璧です。
(所長は、会社の製造ラインから液状フラックスを入手して刷毛で塗りました。)
最後に部品を実装してEUC基板の完成です!
基板製作開始から、ここまで1週間くらいかな~
では、気のなが~い方は、ぜひ挑戦してみてくださいね。
※注意
この方法では、木工ボンドのカスが取りきれません。残ったボンドのカスがパターンにどんな影響を及ぼすかなんてまったくわかりません。最悪の場合は、後で腐食するかもしれません。基板の信頼性試験なんか当然やってませんので、所長は責任持てません。
あしからず・・・
一通り、基板の動作確認ができたら、EUC基板の回路図やパターンを公開しますね。
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